2014年4月18日金曜日

運動性無月経について

今日家に帰ってきてテレビをつけたらNHK のスポーツニュースで土佐礼子さん(マラソン)のコメントとともに運動性無月経と疲労骨折の関係についてのコーナーでした。
スポーツプロモーションの大学院生であるという以前に経験者として、また大学学部生時代にレポートを書いていることもあり少し書こうと思います。

運動性無月経とは過度の運動により月経がなくなってしまうという症例で、各種スポーツ選手だけではなくバレエダンサーなどにも多くの症例がみられます。
体内の脂肪量はエストロゲンの生成に関与していることもあり、凡そ体脂肪率が13%を切ると80%の人が無月経状態に陥ります。(水村まゆみ、ダンスのかがくより。ちなみに水村先生は私の卒論指導教官)
無月経状態が続くと骨粗鬆症、骨折を起こしやすいということはいわれています。

土佐さんは実業団選手当時知識もあまりなかったし、そういうものだと思っていたと話してはいましたが10年近く無月経だったと話していました。
おそらく土佐さんに限らず多くの女子アスリートがそのような状況にあるであろうことが予想されます。

私自身も大学時代無月経状態を過ごしていました。(大学1、2年がほぼ無月経、3、4年のころが2、3ヶ月に一度という月経不順状態)私の場合は体脂肪率は高く出ていたので(ただしインピーダンス法の測定で曖昧なのは事実です)ストレスなどの影響は大きいと考えられました。
それでもちょっと気にかかり、解剖学のレポート作成の際にこの話題を取り上げたのを覚えています。

私自身は10代の頃からおそらく自分は子供を持たないだろうと考えていました。なので、生理がない方がむしろ楽くらいな感覚でとらえており、あまり気にしていませんでした。しかしながら多くのダンサー、選手の中で年を経てやはり子供を持ちたいと思ったときに女性的機能が回復しない、あるいは不妊に悩むケースが多くあることを知りました。
私がよんだ論文(すみません、今手元にないです)では多くの場合ダンサー業をやめたら生理が回復したというものでしたが長期間の無月経はやはり影響を及ぼすというものでした。
選手、あるいはダンサーの人生は引退後も続きます。
そのことに渦中の当事者(10代の選手)は気がつくことができません。
指導者がはたせる役割はなんでしょうか。

スポーツは
ダンスは
あくまでLeisure  です。
人生の生き甲斐の一つでもあるかもしれませんが、それが最終目的ではありません。

大学の恩師の一人がいっていました
「どんなすばらしい研究よりも自分のこどもを育て上げることが尊い」

無月経は疲労骨折を起こすからということではなく、
自分自身の人生をどのようにとらえるか考える一つのきっかけだととらえれるよう、ぜひ10代の選手(ダンサー)には考えてもらいたいです。
もしかしたら自分は焦りすぎてはいないか、と。
なにが自分の一番のさいわいかと。

ダンサーの多くは細くなきゃいけないと考えています。
が、現在のコンテンポラリーダンスの世界ではそれ以上に個性を求められます。細い人もいていいけれど、インパクトは薄くなるよねとか、ギャップ見せたいよねとかいろんな意見があります。実際にもイギリスダンサー、太り過ぎ、、、(笑)。
そもそも美しいとはなんなのでしょう?
そもそも細ければ美しいのでしょうか?
その作品において最も適したからだとは何か??ということなのですが、必ずしもやせていればいいということではないのです。
まずは自分の人生を大切に。
そしてその中で自分の生き方をいかにみせていけるかがダンス作品なのだと感じています。

タカセの子供たちの中には太ったーとか文句を言っている子もいますが、気にするなと話しています。必要な運動をしているうちに必然的に余分なお肉は落ちていく。むしろしっかり食べつづけなければのりきれないよと。バレリーナ水準からいえばちょっとぽっちゃり。でもその分パワーがある。

すべてはバランス。

そして自分の意思。




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