2011年9月8日木曜日

コンカリコラム

札幌公演ではお世話になっているコンカリーニョさんの「劇場通信」にきのコラムがのりました(のっているはずです、今月号です)。今月も稲雲高校さんにお邪魔します。どうぞよろしくお願いします。






その昔、まだ高校生で演劇部だった私は石狩支部合同公演に参加していた。それから10うん年がたち、中断したり縮小したりしながら今に続いているその公演のワークショップにうかがった。がんがん踊り、がんがん歌い、思いっきり暴れてあっという間の3時間だったけれど、ものすごく楽しかった。昔お世話になった大先輩にもお会いしたりした。今でも着々と続いていて、私はここからはじまったんだなあと実感した。

「舞台には神様がいる」
きちんと全身全霊をこめて踊ること、そうすれば必ず何かが伝わる。決して運動神経がある方ではない私が続けてこれたのはこの一言のおかげでもある。
まさか自分がこのように先に生きる人として子供たちの前に立つことになろうとは。そのときいわれた言葉をまた話しかけることになろうとは。
中高生の頃に、様々な生き方をする人に出会うことはきっとよいことだと思う。またこの時期にやってみたことはその後に大きく影響を及ぼす。将来舞台に関わることはなくとも、人前で話せるようになったり、自信が持てたり、子供と遊ぶのに役立ったり、一生に渡る親友を手に入れたりするに違いない。
それはどこで学んでもかまわないのだろうけれど、私にとっては舞台でだったということ。
しかし最近、神様は舞台にいるのではなく、見に来るお客様の中にいるような気がしている。人が集うことが力となる。

10うん年の間に、大学に行ったり、教員になったり、海外に出てダンサーになってみたりして、この後どうしようかと迷っていたところでコンカリのゴッドマザーちずさんにお会いした。踊りにいくぜvol.10に参加し、自分の作品をはじめて札幌で発表したのだが、その公演も高校演劇ワークショップもコンカリの人々に支えられていた。そしてそれらをみた人々の紹介によっていったりきたりの生活が続いている。気がつけばコンカリは帰る場所となり、その度に「ただいま」という感じがしてとてもうれしい。
 そしてここにくると必ずたくさんの人にあう。札幌の演劇人に限らず北海道中からいろんな人がやってくる。付け加えるとたいていそれは“ふる里”(コンカリのそばの居酒屋)で、舞台に限らず様々な話しに盛り上がる。舞台を飛び越えて人をつなぐ、そういう場になりつつある。
コンカリがより一層たくさんの人のふる里になり、集いの場になることをいのって。

     


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